第 4 回プログラム・演題募集
第1会場(AM)
大会長講演:『救急救命士の変革と連携~今なぜ連携が必要か~』
菊池 悠(神戸市消防局) 兵庫県救急救命研究会
シンポジウム(SY)1:『パラダイムシフトで考える救急救命士の働き方』
日本の象徴的な雇用制度であった終身雇用は崩壊しつつある。その背景には、働き方の多様化がある。終身雇用は就職から定年退職まで在籍することを前提とした雇用制度であり、収入と身分保障の安定が特徴である。しかし、近年、社会全体で働き方に対する価値観が変容しており、兼業や転職を後押しする時代が到来している。その結果、分野を問わず離職率の高まりが課題となっている。本セッションでは救急救命士の働き方に焦点をあて、いかにして社会に貢献し得るかを議論する。
座長:中澤 真弓(日本体育大学保健医療学部救急医療学科)
(演者)
『救急救命士のキャリアを考える』
高梨 利満(帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科救急救命士コース)
『堺市消防局における救急救命士有資格者の採用の取組について』
木本 浩平(堺市消防局)
『自身の経験を活かした転職の一例』
市成 卓也(株式会社ピースフル)
『現状の救急救命士の働き方について~学生視点による検討~』
前田 萌衣(明治国際医療大学保健医療学部救急救命学科)
一般発表(PP)1-①:『救急医療の質向上に向けた連携①』
救急救命士による救急医療の質向上を目指すセッション。消防に所属する救命士は地域救急医療の最前線にて活動をつづけている。病院救命士は院内で他職種と連携し業務を実施している。救護現場においても救急救命士には求められることが多岐にわたる。そして、救急救命士を教育する現場では、どの環境に対応するカリキュラムを作成するのか問題が発生する。同じ資格を有するが別組織にて活動している現状で、どの様に連携をすれば職種としての立場を確立することができるのか、この様な点を検討する。
座長:折戸 直樹(兵庫県救急救命研究会)
安齋 勝人(埼玉医科大学総合医療センター)
(演者)
『職域を超えた救急救命士間の連携について』
三木 大輔(大阪EMS研究会)
『「カジュアル救急英会話教室」で広がる救急救命士とParamedicの国際連携』
二宮 智将(Tri-Community South EMS)
『消防機関におけるStop the Bleed導入と展望』
小玉 響平(日本体育大学保健医療学部救急医療学科)
『当院における救急救命士の病院間連携』
片山 久瑠(埼玉医科大学国際医療センター)
第 1 会場(PM)
一般発表(PP)1-②:『救急医療の質向上に向けた連携②』
座長:折戸 直樹(兵庫県救急救命研究会)
安齋 勝人(埼玉医科大学総合医療センター)
(演者)
『消防と病院救急救命士の連携』
松谷 将平(埼玉医科大学国際医療センター)
『HP-CPRの現場での実践に向けた取組み~他隊との連携訓練~』
新居 大吾(明石市消防局)
『当院における看護師と救急救命士の連携について』
小室 奈央(埼玉医科大学国際医療センター)
『コードエクモ発動時の院内救急救命士としての役割』
嘉手川 将志(相澤病院 救命救急センター 救急救命士科)
シンポジウム(SY)2:『救急救命士による国際連携』
昨今、救急救命士の活躍の場は広がっており、海外の救急体制の構築や災害時の支援など海外の救急関係団体と連携し世界レベルで活動している事例や団体が増加している。また、SNS や WEB 会議により海外との連携や情報共有が容易になりその流れは加速している。こういった世界で活躍する救急救命士にスポットを当て、活動に関するご報告をいただくことで多くの救急救命士に知ってもらうとともに、より良い支援のために関係団体で連携できることはあるか議論する。
座長:白水 俊輔(はりま姫路総合医療センター〔姫路市消防局から出向〕)
(演者)
『日本国際救急救助技術支援会の活動内容と今後の展望について』
播磨 賢(NPO法人 日本国際救急救助技術支援会[JPR])
『救急救命士の方々のグローバル化』
兼崎 陽太(大阪南消防局)
『救急救命士による国際的な災害医療支援』
鈴木 健介(特定非営利活動法人災害人道医療支援会)
『救急救命士による国際連携:アメリカからの視点』
二宮 智将(Tri-Community South EMS)
『世界の救急医療体制から「学ぶ機会」の創出を目指して』
矢場 春南(一般社団法人 Connecting Worlds)
総合討論:『救急救命士のキャリアと評価の在り方』
救急救命士に求められる資質とは何であろうか。各職域における現場活動の能力が必要であることはいうまでもないが、人材を育成するための教育、現場の質の向上につなげるための調査研究、そして組織を円滑に運営するための管理能力なども同様に必要な能力であり、それぞれに長けた人材がいてそれを機能させ、はじめて発展に繋がるのではないだろうか。本セッションでは、各職域において救急救命士が様々な角度で業務にあたっている実状を共有するとともに、救急救命士のキャリアとその評価の在り方について検討する。
座長:高山 祐輔(帝京大学)
福島 圭介(一般社団法人 日本救急救命士協会)
(演者)
『救急救命士による臨床研究の意義とこれからのキャリア形成』
杉山 隼(神戸大学医学部医学研究科 外科系講座 災害・救急医学分野)
『国立大学医学部における救急救命士教員の役割と実践』
清水 光治(国立大学法人富山大学 学術研究部医学系 北越地域医療人養成センター)
『当院における病院救命士教育体制「救命士プロジェクト」の現状と課題』
池田 明子(海老名総合病院 看護部 救命救急センター)
『院内救命士のキャリアと評価のあり方』
岸田 全人(埼玉医科大学国際医療センター)
第 2 会場(AM)
特別企画
シンポジウム(SY)3:『救急救命士による災害対応の変遷~阪神淡路大震災30年企画~』
1995 年 1 月 17 日に発生した阪神淡路大震災では市街地の直下型地震で多くの被害を出した。神戸市 消防局の消防力は劣勢となり、多くの医療機関が機能不全に陥った。後に行われた研究では防ぎえた災 害死は約 500 名いたと推計されており、この時の教訓から、緊急消防援助隊や DMAT、災害拠点病院、 EMIS など多くの対策が動き出し、消防や医療における災害対応を大きく変えるきっかけになった。あれ から 30 年、いくつも大災害を経験していく中で救急救命士の災害対応がどの様に発展してきたのか。 現状の課題と今後の災害対応について討論する。
座長:星野 誠治(兵庫県救急救命研究会)
アドバイザー:小谷 聡司(前 DMAT 事務局新興感染症対策課長)
基調講演
『災害の教訓から学んだ救急救命士の災害対応力と関係機関との連携』
星野 誠治(兵庫県救急救命研究会)
『平成28年熊本地震 度重なる「激震」がもたらした影響と変遷について』
清水 健太(熊本市消防局)
『能登半島地震で被災した病院救命士の葛藤』
八井 聖子(社会医療法人財団 董仙会 恵寿総合病院 救急センター 救急救命課)
『能登半島地震における緊急消防援助隊兵庫県大隊救急小隊活動報告』
習田 良輔(姫路市消防局)
『救急救命士の災害現場における役割と災害医療ロジスティクス教育の重要性』
鈴木 健介(日本体育大学大学院保健医療学研究科)
第 2 会場(PM)
一般発表(PP)2:『能登半島地震における救急救命士の活動』
令和 6 年 1 月 1 日に発生した能登半島地震では、緊急消防援助隊として全国の救急救命士が現地で救急搬送を行っている。また、DMAT の業務調整員として多くの救急救命士(DMAT 救命士)が活動している。更には、民間救急車で患者搬送をした救急救命士もいる。当セッションでは、様々な立場の救急救命士から最新の災害活動や課題、今後の展望についてご発表いただき、今後の災害対応について考えるきっかけになることを目的とする。
座長:長谷 浩(兵庫県救急救命研究会・明石市消防局)
アドバイザー:小森 健史(独立行政法人国立病院機構本部DMAT事務局)
『能登半島地震における救急救命士の業務調整員としての活動』
遠山 笑里(埼玉医科大学国際医療センター)
『能登半島地震のDMAT活動における病院救急救命士の役割』
西村 勇輝(大阪府済生会千里病院千里救命救急センター 救急救命士室)
『救急救命士がDMAT隊員として活動することの有用性』
大西 健太(株式会社ピースフル)
『「調整のスペシャリスト」として災害に立ち向かう』
渡部 圭介(独立行政法人国立病院機構 高崎総合医療センター)
『令和6年能登半島地震における民間救急としての活動を通して』
門間 純大(株式会社ファーストエマージェンシー)
パネルディスカッション(PD):『マスギャザリングを考える』
世界保健機関(World Health Organization: WHO)の定義によれば、マスギャザリングとは「計画的または自然発生的に行われるイベントで、参加者の数がそのイベントを主催する地域や国の計画、対応資源に負担をかける可能性のあるもの」であり、オリンピックや文化行事が含まれる。マスギャザリングに起因する事故を予防すること、または事故の影響を最小化するためには開催地、訪問者、その他の保健医療セクターの連携が不可欠である。本セッションでは、所属機関を超えて救急救命士が連携し、マスギャザリング事故のマネジメントを行うことの意義を議論する。
座長:一柳 保(高野町消防本部)
(演者)
『オーバーツーリズムに対する民間救急資源を活用した地方自治体の救急需要対策の実証検討』
曽根 悦子(国士舘大学 防災・救急救助総合研究所)
『民間企業の柔軟性を活かした救急対応:SAFEプロジェクトでの取り組みと成果』
大美賀 亜賀司(株式会社Clossries)
『富士登山競走の開催時に他機関と連携した救急警備計画』
萱沼 実 (山梨県富士五湖広域行政事務組合富士五湖消防本部)
『大阪・関西万博における救急救命士の役割について』
松岡 篤史(公益社団法人2025年日本国際博覧会協会)
特別企画:全国救急救命NET(全救NET)企画
テーマ:『多数傷病者対応に関するディベート』
大規模な事故やテロ事件などの多数傷病者を想定にした研修や訓練は、標準化されたプログラムなどのマニュアルに基づいて行われています。このような想定では、迅速かつ適切な対応が求められる先着隊(ファーストレスポンダー)の役割は重要であり、特にCSCATTTやトリアージといった概念は、組織的な救護活動に不可欠です。しかし、これらの概念を各現場状況でのニーズと地域的なリソースに応じて、どのように実践すべきか、実際の現場では想定外な事が多発するなど、様々な課題や疑問が残されていることが考えられます。今回は肯定と否定に分かれてディベートを行い、様々な角度から課題を検討することで、皆様の思考を深め、より良い解決策を探求する機会にしたいと思います。
昼休み・ランチタイムプログラム
第1会場
講演 『官民連携の新たな搬送システムを目指して』
(講師)北九州市立八幡病院 名誉院長
救命救急センター・災害医療研修センター 統括責任者
伊藤 重彦 先生
共催:フィルタス株式会社
第2会場
テーマ 『救急DXで救える命を増やしたい-その仕組みと現場の変化とは』
(座長)国士舘大学体育学部スポーツ医科学科 准教授
喜熨斗 智也
(演者)TXP Medical株式会社
大西 裕
演題名「救急隊の可能性を最大化するDX-効率化と救命率向上のリアル」
(演者)秦野市消防本部
館 真太郎
演題名「救急業務DX~湘南から未来をかえる挑戦~」
共催:TXP Medical株式会社